料理上手な男性「祥太さん、由紀さん」その7
2017年01月23日 [中高年婚活パーティー 高齢者お見合いパーティー]
高齢者婚活パーティーで出会った祥太さん(仮名・東京都)60代の男性の方と、由紀さん(仮名・千葉県)50代の女性の方。
料理が好きな祥太さん。
祥太さんの家で手作り料理をふるまうことになったけど・・・!?
祥太「お待たせしました。完成しましたよ!」
出てきたお料理は、「揚げ出し豆腐」「椎茸となすの天ぷら」「鯛の酒蒸し」「炊き込みご飯」でした。
由紀「えっ!すっごーい!この短時間で4品も!?どれもすっごく美味しそう!」
祥太「日本酒に合う料理で考えてみました。料理は同時並行で作っていくので、これくらいの時間で出来るんですよ」
由紀「さっそく食べたいわ!」
祥太「では再び日本酒で乾杯しますか。乾杯!」
由紀「いただきますっ!わあ、天ぷらサクサク!鯛の旨味・・・!揚げ出しの出汁も最高ね!もう天才だわ!料理人になったらいいんじゃない?」
祥太「そんな褒めてもらえると。いやいや、照れますね・・・。」
由紀「本当に!趣味の域を超えてるわよ。プロの味よ!」
祥太「実は若い時に料理人だったこともあるんですよ、当時はバイトでしたけど」
由紀「え!?今は会社員で事務をやってるのよね?」
祥太「ええ、昔は自分のお店も持ちたいな、なんて夢もあったんですが・・・」
由紀「叶わなかったの?」
祥太「前妻に先立たれて・・・。本当は2人でお店を出したかったのです。でも叶わなくなり、その夢も諦めました」
由紀「そうだったの。奥さまどんな方だったの?私に似てたりするのかしら?」
祥太「全然似てませんよ。明るい由紀さんと違って、どちらかというとおとなしい雰囲気の人でした。彼女に出会ったのが料理のバイト先の厨房で。2人共料理好きでした。なのでお店を出したいなと思ったのです」
由紀「そうなの・・・。奥さんのことまだ想い続けているの?」
祥太「いえいえ。忘れることは出来ませんが、良い思い出として、今は引きずってはいません。だからこそ、中高年のお見合いパーティに出会いを求めて行ったわけですしね。とても前向きですよ」
由紀「その夢、もう一度目指してみたらいいんじゃないかしら」
祥太「え?この歳で?無理ですよ」
由紀「そんなことないわよ!定年退職してから自分の夢だった仕事を始める人とか、いっぱいいるわよ!まあ、成功するか失敗するかは置いといて。リスタートすることって無理なことじゃないわよ」
祥太「ですが・・・。もうすっかり夢は諦めていたわけなので」
由紀「やりたい、とは少しも思わないの?」
祥太「正直、今もやりたい仕事ではありますが、挑戦する自分の姿が想像出来ません」
由紀「・・・こんなに美味しいお料理を作れる才能があるのに・・・」
由紀さんはテーブルに並ぶ料理をじっと見つめ残念そうにつぶやきました。
<つづく>
料理が好きな祥太さん。
祥太さんの家で手作り料理をふるまうことになったけど・・・!?
祥太「お待たせしました。完成しましたよ!」
出てきたお料理は、「揚げ出し豆腐」「椎茸となすの天ぷら」「鯛の酒蒸し」「炊き込みご飯」でした。
由紀「えっ!すっごーい!この短時間で4品も!?どれもすっごく美味しそう!」
祥太「日本酒に合う料理で考えてみました。料理は同時並行で作っていくので、これくらいの時間で出来るんですよ」
由紀「さっそく食べたいわ!」
祥太「では再び日本酒で乾杯しますか。乾杯!」
由紀「いただきますっ!わあ、天ぷらサクサク!鯛の旨味・・・!揚げ出しの出汁も最高ね!もう天才だわ!料理人になったらいいんじゃない?」
祥太「そんな褒めてもらえると。いやいや、照れますね・・・。」
由紀「本当に!趣味の域を超えてるわよ。プロの味よ!」
祥太「実は若い時に料理人だったこともあるんですよ、当時はバイトでしたけど」
由紀「え!?今は会社員で事務をやってるのよね?」
祥太「ええ、昔は自分のお店も持ちたいな、なんて夢もあったんですが・・・」
由紀「叶わなかったの?」
祥太「前妻に先立たれて・・・。本当は2人でお店を出したかったのです。でも叶わなくなり、その夢も諦めました」
由紀「そうだったの。奥さまどんな方だったの?私に似てたりするのかしら?」
祥太「全然似てませんよ。明るい由紀さんと違って、どちらかというとおとなしい雰囲気の人でした。彼女に出会ったのが料理のバイト先の厨房で。2人共料理好きでした。なのでお店を出したいなと思ったのです」
由紀「そうなの・・・。奥さんのことまだ想い続けているの?」
祥太「いえいえ。忘れることは出来ませんが、良い思い出として、今は引きずってはいません。だからこそ、中高年のお見合いパーティに出会いを求めて行ったわけですしね。とても前向きですよ」
由紀「その夢、もう一度目指してみたらいいんじゃないかしら」
祥太「え?この歳で?無理ですよ」
由紀「そんなことないわよ!定年退職してから自分の夢だった仕事を始める人とか、いっぱいいるわよ!まあ、成功するか失敗するかは置いといて。リスタートすることって無理なことじゃないわよ」
祥太「ですが・・・。もうすっかり夢は諦めていたわけなので」
由紀「やりたい、とは少しも思わないの?」
祥太「正直、今もやりたい仕事ではありますが、挑戦する自分の姿が想像出来ません」
由紀「・・・こんなに美味しいお料理を作れる才能があるのに・・・」
由紀さんはテーブルに並ぶ料理をじっと見つめ残念そうにつぶやきました。
<つづく>