高齢者婚活パーティーで出会って見事マッチングを果たした、
鈴木博さん（仮名・東京都）６０代の男性の方と、斉藤京子さん（仮名・埼玉県）５０代の女性の方。

食事しながら過去の離婚経験の話をしている二人。

京子「私の話？」

博「そうさ。俺ばかり話しても平等じゃないだろ？京ちゃんはなんで別れたの？」

京子「そうねえ、私は・・・」

まさか自分の話になるとは、京子さんはちょっと焦りました。

京子「分かりやすく言うと、旦那の浮気。」

博「おっと、それかあ。」

京子「離婚の定番？かしら。そうねえ、あれは私が３０代・・・真里が５歳の頃だったから、私が３５歳の時だったかしら。」

博「まだ娘ちゃん小さい頃だね。」

京子「発覚したのはその頃だったけど、本当は真里が生まれて間もないくらいから浮気していたみたいで・・・。発覚した時にはもう浮気では無くなっていたのよね。」

博「と、言うと？」

京子さんは「はあ」とため息をつくと、

京子「すっかり相手の女性に入れ込んでしまっていて、浮気じゃなくて、あっちが本気になっていたらしいの。」

博「マジかあ・・・。」

京子「ええ。気付いた時にはもう、旦那は離婚を考え始めていた時だったのね。離婚届まで持ち歩いていたんだから。」


博「なんで分かったの？その、浮気してるって。」

京子「私ものんびり屋だから・・・長く気づかなかったんだけど、旦那も旦那で、ぼくとつとしていると言うか・・・不器用な人で。」


「博さんと違って」と言いそうになって、咄嗟にこらえた京子さんでした。


＜続く＞