2017年01月24日 [中高年婚活パーティー 高齢者お見合いパーティー]
夢の話「祥太さん・由紀さん」その8
高齢者婚活パーティーで出会った祥太さん(仮名・東京都)60代の男性の方と、由紀さん(仮名・千葉県)50代の女性の方。
お料理が得意な祥太さんの手料理に感動する由紀さん。
由紀「こんなに美味しいお料理を作れるのなら料理人を目指せるわよ!」
その味に感動した由紀さんは昔の夢を目指すことを進めます。
祥太「この歳で新たに・・・なんて無理です。好きなことではありますが、そんなこと今更です」
頑なに、夢は夢と切り返す祥太さん。
残念そうに由紀さんは料理を見つめます。
祥太「ま、その話は置いといて、食べて下さい。まだまだお酒もありますし、飲みましょう」
美味しい料理にお酒。由紀さんはだいぶお酒も進んだようで・・・。
由紀「あのね、さっきの話なんだけど〜・・・」
祥太「さっきの?ああ、由紀さんが過去にお酒で失敗した話ですか」
由紀「違うわよ!飲みすぎて終電を逃した話じゃなくて、その前の」
祥太「ん?ええと、アパレルでの接客中にお客さんと仲良くなりすぎてウッカリ閉店時間を忘れちゃってた話ですか?」
由紀「職場の話でもなくて!もう、私の失敗談ばかり覚えているのね」
祥太「由紀さんのお話、面白くて。ははは。私とは全然違う経験ばかりで」
由紀「どうせ、バカだなあ〜って思っているんでしょ」
祥太「いえ、逆で。すごく新鮮です」
由紀「・・・ありがと。で、私が言ったさっきの話ってのは、飲食店のお店を出すって話」
祥太「ああ、その話。終わったものかと思ってました」
由紀「私自身がね、ずっとアパレルの仕事がしたくて続けてきたの。最初は事務的な仕事しかさせてもらえなくて。徐々に店頭にも出られるようになってね」
祥太「はい。」
由紀「接客とか好きだから楽しくて。そして販売の裏方の方もやらせてもらったりして。企画とか、商品のピックアップとか店内レイアウトとか」
祥太「はい」
由紀「だから、自分のやりたいことが叶っていく喜びみたいなものが私には身近に感じていて。やりたいことを諦めちゃってる祥太さんが、昔の自分に重なるところがあって」
祥太「・・・・」
由紀「余計なことを言っているのは分かってる。でも、もし・・・もしも、その夢。私も一緒に共有させてもらえたらなって」
祥太「え?どういうことでしょうか?」
由紀「初めてのデートで色々展開早すぎって思うけど、お家まで来ちゃって。でもそれで祥太さんのこと色々分かったような気がしてるの。だから・・・その・・・。これからも末永くパートナーとしていられたらって。そういうこと!」
祥太「由紀さん・・・」
由紀さんは恥ずかしくなって、グイッとグラスのお酒を飲み干すと
由紀「だから・・・その・・・祥太さんのお店の夢に、私も関わらせてもらいたいなって」
祥太「いやはや、なんだか。何もかも由紀さんには叶わないですね」
由紀「え?何の話?」
祥太「いえ、こういうことは男性の私から言わないといけないですのに」
由紀「・・・」
祥太さんは、コホンと咳払いを一つして、
祥太「由紀さん、私とこれからも末永くパートナーとしてお付き合いして下さい」
由紀「も、もちろんです・・・・・。もう一杯」
と、空になったグラスを祥太さんに向けて出しながら言いました。
祥太さんはクスリと笑いながら
祥太「はい。もう一杯ですね。私も、もう一杯・・・あ、大丈夫です。自分で注ぎますよ。再度、これからも宜しくお願いしますね。乾杯」
<続く>
お料理が得意な祥太さんの手料理に感動する由紀さん。
由紀「こんなに美味しいお料理を作れるのなら料理人を目指せるわよ!」
その味に感動した由紀さんは昔の夢を目指すことを進めます。
祥太「この歳で新たに・・・なんて無理です。好きなことではありますが、そんなこと今更です」
頑なに、夢は夢と切り返す祥太さん。
残念そうに由紀さんは料理を見つめます。
祥太「ま、その話は置いといて、食べて下さい。まだまだお酒もありますし、飲みましょう」
美味しい料理にお酒。由紀さんはだいぶお酒も進んだようで・・・。
由紀「あのね、さっきの話なんだけど〜・・・」
祥太「さっきの?ああ、由紀さんが過去にお酒で失敗した話ですか」
由紀「違うわよ!飲みすぎて終電を逃した話じゃなくて、その前の」
祥太「ん?ええと、アパレルでの接客中にお客さんと仲良くなりすぎてウッカリ閉店時間を忘れちゃってた話ですか?」
由紀「職場の話でもなくて!もう、私の失敗談ばかり覚えているのね」
祥太「由紀さんのお話、面白くて。ははは。私とは全然違う経験ばかりで」
由紀「どうせ、バカだなあ〜って思っているんでしょ」
祥太「いえ、逆で。すごく新鮮です」
由紀「・・・ありがと。で、私が言ったさっきの話ってのは、飲食店のお店を出すって話」
祥太「ああ、その話。終わったものかと思ってました」
由紀「私自身がね、ずっとアパレルの仕事がしたくて続けてきたの。最初は事務的な仕事しかさせてもらえなくて。徐々に店頭にも出られるようになってね」
祥太「はい。」
由紀「接客とか好きだから楽しくて。そして販売の裏方の方もやらせてもらったりして。企画とか、商品のピックアップとか店内レイアウトとか」
祥太「はい」
由紀「だから、自分のやりたいことが叶っていく喜びみたいなものが私には身近に感じていて。やりたいことを諦めちゃってる祥太さんが、昔の自分に重なるところがあって」
祥太「・・・・」
由紀「余計なことを言っているのは分かってる。でも、もし・・・もしも、その夢。私も一緒に共有させてもらえたらなって」
祥太「え?どういうことでしょうか?」
由紀「初めてのデートで色々展開早すぎって思うけど、お家まで来ちゃって。でもそれで祥太さんのこと色々分かったような気がしてるの。だから・・・その・・・。これからも末永くパートナーとしていられたらって。そういうこと!」
祥太「由紀さん・・・」
由紀さんは恥ずかしくなって、グイッとグラスのお酒を飲み干すと
由紀「だから・・・その・・・祥太さんのお店の夢に、私も関わらせてもらいたいなって」
祥太「いやはや、なんだか。何もかも由紀さんには叶わないですね」
由紀「え?何の話?」
祥太「いえ、こういうことは男性の私から言わないといけないですのに」
由紀「・・・」
祥太さんは、コホンと咳払いを一つして、
祥太「由紀さん、私とこれからも末永くパートナーとしてお付き合いして下さい」
由紀「も、もちろんです・・・・・。もう一杯」
と、空になったグラスを祥太さんに向けて出しながら言いました。
祥太さんはクスリと笑いながら
祥太「はい。もう一杯ですね。私も、もう一杯・・・あ、大丈夫です。自分で注ぎますよ。再度、これからも宜しくお願いしますね。乾杯」
<続く>